第21回『止まったままのあるがまま 2025』-大関小夜子メモリアルギャラリー「スキナ エ」
大関小夜子メモリアルギャラリー「スキナ エ」展示作品入れ替えました!
まだまだ、暑さも厳しく感じられ、秋の訪れはまだかと待ちわびるこの季節。
21回目の展示作品は、ちょっと趣を変えて、おそらくまだ完成していないと思われる作品を集め、テーマは「止まったままのあるがまま 2025」としてみました。
あくまでも、こちらで見て描きたかったものが分からないものや、これまでの展示作品とは違って、描かれていない部分があったり、描き方が違うものを集めました。
- 止まったままのあるがまま2025-1
- 止まったままのあるがまま2025-2
- 止まったままのあるがまま2025-3
- 止まったままのあるがまま2025-4
- 止まったままのあるがまま2025-5
- 止まったままのあるがまま2025-6
- 止まったままのあるがまま2025-7
- 止まったままのあるがまま2025-8
- 止まったままのあるがまま2025-展示風景1
- 止まったままのあるがまま2025-展示風景2
- 止まったままのあるがまま2025-展示風景3
- 止まったままのあるがまま2025-スケッチブック
- 止まったままのあるがまま2025-作品からの想像
どうしても、なぜそうなったのかなど、想いをめぐらせてしまいます。
例えば ・気に入った色や形でなかった。 ・気が変わって別のものを描きたくなった。 ・続きを後でと思っていて忘れた。 ・疲れてしまった。 ・体調が悪くなった。 など、小夜子さん自身の意図や要因があったのか、または、 ・途中でご飯やお風呂の時間になった。 ・急遽面会の方が来られた。 など、途中で中断しなくてはならなくなって、そのうち絵の具が乾ききってしまい、意欲も下がってしまったり。など、施設生活における日中のスケジュールに関する間接的な要因があったのかもしれません。
改めて作品そのものに目を向けると、たまたまなのかもしれませんが、描くときの順番を垣間見ることができように思います。山や海を描くときは空を背景として最初に描き、その後、対象になる山や海を描いていたようです。山を描くときは山頂付近を含めた上の方から裾野に向かって描き、また、バレリーナなどの顔は最後に描いていたのかもしれません。
今回の展示作品はほとんどが、スケッチブックから外したもので、その前後に描かれていたものから、描きたかったものをなんとなく考えることもできました。
理想的な絵を描くために、うまくいいかず、時には失敗も多かったかと思います。だから、完成することで達成感や次への意欲が得られるのかと思いますが、繰り返し失敗して、もがいているその時が何よりも輝かしく、意味あることで価値のあるものだと思います。
そして、完璧ではない未完成の状態のそのままを、肯定的に捉えようとすることが、ありのままを受け入れることにつながるのかもしれません。
どうぞ小夜子さんの止まったままのあるがままの作品に、ゆっくりとさまざまな想いを寄せてご覧いただければ幸いです。
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