第22回『海の青、波の白、私の心 2026』-大関小夜子メモリアルギャラリー「スキナ エ」
大関小夜子メモリアルギャラリー「スキナ エ」展示作品入れ替えました!
激しくうねり、白く砕ける波。
小夜子さんにとっての「海」は、ただの風景ではありません。それは、時に荒ぶり、時に励ましをくれる、自身の「心」そのものだったのかもしれません。
22回目の展示作品は、海の絵を集めました。第二の故郷でもあったいわきの海の作品は、会津に戻られてからも、たくさん描いていました。すでに何度か展示しておりますが、今回はこれまで公開していなかったもの、数点は新たにスケッチブックから切り離したものを展示いたします。
海を描き続けた小夜子さんの想いはきっと、「海は私の心と同じだ」と感じていたからなのかもしれません。時に思い通りならないもどかしさは自由へのあこがれ。ふと感じる孤独や不安は激しくもがきながらも自信を肯定したい想い。どんなに苦しくても、人との出会いや仲間との過ごす時に訪れるやさしさの大切さや一人ではないという希望、共感、願い・・・。様々な自分の心を映し出してくれたのが海だったのかもしれません。
作品に添えて展示している大きな海の写真パネルは、るんびにい美術館さま(花巻市)で開催された個展『大関小夜子展-ふるさとへ-』(2023年9月15日から今年の2024年1月22日)で作成展示されたもので、ご厚意で頂戴したものです。るんびにい美術館の方が、アガッセにお越しになった際にいわき市に足を運び、小夜子さんが過ごした施設のそばから見える海を撮影したのだそうです。おそらく小夜子さんが見て過ごした海の景色だったのではないかと思います。パネルには小夜子さんの詩集「さよこの夢」から『海』という詩が記載されています。
パネル写真の海と同じように、小夜子さんの描く海の作品は、波打ち際の砂浜などは入らず、水平線を中央付近に、ちょうど海の真ん中を切り取ったような構図です。小夜子さんの海の作品も左右上下が対照的で空と海のグラデーションと海の青さや夕焼けの色彩だけがその中心に存在しています。さらに、海に付随する景色はできるだけ描かないことで、本当に必要なもの(本質的なもの)だけが浮かびあがっているようにも感じられます。
どうぞ小夜子さんの海の作品に、ゆっくりとさまざまな想いを寄せてご覧いただければ幸いです。
大関小夜子メモリアルギャラリー「スキナ エ」web version ⇒ https://agasse.or.jp/?p=8383
「海」
海は 私の 心と同じだ
波が 荒く
そして高く
強く ザー サー サブーン サブーン
うねっている
まるで 私に 強く
そして 心を 明るく
そして 優しい人に
落ち込んでちゃ いけないと
荒海が 叫ぶ
大関 小夜子 詩集「さよこの夢」より
