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第19回『春の便り 2025』-大関小夜子メモリアルギャラリー「スキナ エ」展示作品入替

[2025.04.09]

大関小夜子メモリアルギャラリー「スキナ エ」展示作品入れ替えました!

 

第19回 「春の便り 2025」2025.4.7~

19回目の今回の展示作品は、穏やかな春を感じられる作品を取りそろえてみました。

寒々しさ残りつつも春の訪れを感じさせる海、少しずつ穏やかな暖かさに心躍る踊り子、芽吹く草花に似たドレス、まとった白い雪がなくなった磐梯山、温かい日差しにようやく咲いた花、そして桜・・・。いずれも担当者の想像で春らしい作品を選んでみました。今年2月には大雪に見舞われ、これまで以上に待ち望んだ思いを込めて、テーマは『春の便り 2025』としました。

 

一緒に展示する小夜子さんの誌は、『貴方への手紙』です。こちらは《詩集『心のかけ橋』~「会津わたぼうし」応募作品集~》という、冊子に掲載されていたもので、小夜子さんの作品が5編のほか、15名ほどの方の作品30編くらいが掲載されています。その中からご紹介する今回の詩『貴方への手紙』ですが、書き始めが「貴方に手紙を書きます 貴方に、知らせたいことがあったものだから 貴方に手紙を書きます」と始まり、何かあったのかなと、ぐっと心をつかまれます。そして伝えたかったこと、それは次の目標に向かっていくため、いつの日か自分はここからいなくなるということ。慣れ親しんだところから新たな環境に移ることに大変さはあるけど、なんとかがんばって生きていくという決意を胸に。でも何かあったときには、話を聞いてほしいと、遠くにいる貴方に思いを伝えます。

もしかしたらアガッセの開所のめどが立ち、小夜子さんは入所の意思確認が進められていた頃なのかもしれないと思いました。希望でもあった将来は生まれ故郷の会津に戻りたいという想いも、いざ現実味をおびてきたことで、当然ながら不安な気持ちもつのり、信頼できる貴方に伝え、聞いてほし買ったのかもしれません。穏やかな文面に揺らぐ心模様を感じます。

穏やかな春の季節は、出会いと別れの季節でもあり、とかく人の心も揺らぎ、不安と希望、さみしさと喜び、緊張感など様々な心模様を感じます。そんな春の心模様も含めて、今回の作品もそれぞれの想いを重ねながら、ご覧いただければと思います。

あわせて、るんびにい美術館さま(岩手県花巻市)で開催いただいた、個展『大関小夜子展-ふるさとへ-』(2023年9月15日~2024年1月22日)で使われたパネルから、昨年にも展示した桜の写真パネルを一緒に展示いたします。桜の奥にはまだ雪の残る春の磐梯山が、会津盆地の春の訪れを見守っているかのように見えます。

春の便り2025-写真パネル

どうぞ小夜子さんの作品に、ゆっくりとさまざまな想いを寄せてご覧いただければ幸いです。アガッセホームページ上にも『大関小夜子メモリアルギャラリー「スキナ エ」web version』として専用のページを設置し、これまでの展示作品もご紹介しておりますので、どうぞご覧ください。

実際の展示をご覧になりたい場合は、アガッセ正面玄関から入りましてすぐの事務室にお声がけいただければと思います。

https://agasse.or.jp/?p=8383

ブログ担当:T.kimura

 

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